今月、大阪松竹座で行われている歌舞伎の坂田藤十郎襲名披露興行の初日昼の部に行ってきました。
坂田藤十郎襲名披露@大阪松竹座


人間国宝の中村鴈治郎さんが231年ぶりに上方歌舞伎の大名跡「坂田藤十郎(さかた・とうじゅうろう)」を襲名しました。
・・・と書きましたが、9年前に東京の歌舞伎座で初めて歌舞伎を拝むまで、歌舞伎に東西(江戸と上方)があることを知りませんでした(汗)。かつてはそうであったとしても、相撲のように東西一緒になってしまったのかと思っていました。
実際はそうではなかったのですが、戦後になってから衰退が激しくなったんだそうでです。中村雁治郎さんは前々から「坂田藤十郎」の襲名を願っていたそうで、今回ようやくだそうです。襲名を気に上方歌舞伎を活きた芸能として取り戻し、大阪から文化として発信していこうという思いがあるのでしょう。

私の席は松竹座の三階席の最上段。花道は殆ど隠れてしまうけど、お芝居自体はよく見渡せます。同じ段の左側のほうに「山城屋!」「成駒屋!」と声をかける人も(この人は松竹お抱えの人なんでしょう。いつも巧いタイミングで声を掛けるので、素人でないはず。)

第一幕は『信州川中島 輝虎配膳』。近松門左衛門の時代浄瑠璃『信州川中島』の三段目の話。
第二幕は『連獅子』。藤十郎さんの長男である中村翫雀(かんじゃく)さんとその孫にあたる中村壱太郎(かずたろう)さんの親子二代共演。壱太郎さんは15歳だそうですが、大柄とはいえない翫雀さんの背を抜いていました(笑)。でも毛降りは翫雀さんのほうが迫力ありました。

ランチタイム代わりの長めの幕間(まくあい)の後は『口上』。
雀右衛門、我當、秀太郎、菊五郎、仁左衛門(敬称略)の幹部俳優のほか、翫雀さん、壱太郎さんも登場。菊五郎さんは「私と兄さん(藤十郎さんのこと)の共通点は、奥さんが恐いこと」と云い、場内を沸かせてました。

三幕目は『夏祭浪花鑑(なつまつり なにわかがみ)』。実在した舅殺しを元に作られた話だそうで。祭り囃子が鳴る中での殺し。とても哀しいな場面なんですが、藤十郎さん扮する団七と舅役の段四郎さんとのやりとりが絶妙で客席を笑わせていました。

なお大阪松竹座での公演は、あす26日まで。


参考リンク:
中村雁治郎改め 四代目坂田藤十郎襲名披露@松竹
七月大歌舞伎 みどころ@松竹
松竹歌舞伎SITE
中村壱太郎 父・翫雀と「連獅子」@産経新聞 ENAK
上方歌舞伎 名作散歩 夏祭浪花鑑(1)@大阪日日新聞