20060808桂文珍独演会火曜日の夜はなんばグランド花月での8・8文珍デー(桂文珍独演会)に行ってきました。

文珍さんによると、毎年8月8日に開催して今回が24回目だそうで。
そいえば、最初のころは髪を染めて、シンセサイザーを操って落語をしていたような。シンセサイザー自体にとても時代を感じるのですが(笑)

この日の演目は次の通り。

「阿弥陀池」林家市楼
八五郎坊主」桂文珍
一文笛」(桂米朝・作)林家正蔵
口入屋」桂文珍
(中入り)
 女道楽 内海英華
「御神酒徳利(おみきとっくり)」桂文珍

三味線:林家和女
鳴物:林家うさぎ
笛:月亭八天


トップバッターは、林家市楼(いちろう)さんによる「阿弥陀池」。口演というより読んでいる感じでした。序盤ペースが遅くて、サゲの「阿弥陀が行け・・」まで演じるのかと思いましたが。
市楼さんが開口一番として起用されたのは、文珍さんの下座を務めた林家染語樓さんの忘れ形見というのもあったのでしょうね。

その文珍さん登場。一席目のマクラにはボクシング亀田君に偽装話。亀田君の話は枝先日の雀々さんもされてて、落語のマクラにうってつけの話題(笑)。文珍さん曰く「亀田のコメントがマニュアル的だ」に大いに同感。先日のタイトルマッチの直後、判定の結果に一瞬たじろいでいたようですが、その後「どんなもんじゃい」と拳を振り上げたそうな。・・・完全なマニュアル通りやんか(笑)

「八五郎坊主」は浅はかな考えで出家してしまう男の滑稽話なんですが、が、以前別の人で聴いたときより、八五郎=アホに描かれていませんでした。文珍さんなりのアレンジでアホというより正直過ぎて壁にぶちあたるような八五郎でした。僧侶への嬲り(なぶり)かたは、明らかに空気読めよ、と(笑)

その後は東京からこぶ平改め林家正蔵さん登場。客席からは「待ってました!」のかけ声。この日は人間国宝の米朝さんから直伝の「一文笛」を披露。米朝さん原作の人情噺が見事に”江戸落語”に替わっていました。NGK満場のお客さんをしっかり聴かせていましたよ。
正蔵さんはテレビのキャラクターと違い、実はニヒルな雰囲気をもっているなと感じました。ただ、前回神戸での襲名披露で聴いたのは「子は鎹(かすがい)」で、今回は「一文笛」と人情噺が続いたので、別な雰囲気の噺も聴いてみたいです。

中トリは文珍さんの「口入屋」。口入屋は今の人材派遣業みたいなものでしょうか。
昔は商店は職住近接どころか、そのまま寝泊まりしているので、大店(おおだな)に派遣された”おなごし”は当然そこで寝泊まり。・・・ということで「口入屋」はその”おなごし”を狙う商家の男たちの夜這いの噺(笑)なんですが、文珍さんがテンポよくエロ番頭や手代を熱演。爆笑させていただきました。

中入り明けて、内海英華さんの三味線漫談。
英華さんは、落語会でよく下座で三味線を弾いておられます。

トリは「御神酒徳利」。元は上方の噺だそうで。江戸の噺かと思っていました。
それを上方に里帰りさせ、テンポよく演出されていました。
嘘を通す為に思いつきで始めた算盤占いがとんでもないことに(笑)

文珍さんのNGKでの会、中高年の女性が圧倒的に多くて。テンポ良い爆笑ものが多いので、支持が多いのでしょう。ただ延べ3時間にもなった会の公演終了時(22時ごろ)には皆さんくたくたのように見えました。でも劇場入り口に飾られていたエエ花を持ち帰るために、おばちゃんらが蜜に集る蜂のごとく集まり、花を持って去っていった姿に、凄いエネルギーを感じました(汗)