第6回文珍・南光・鶴瓶+1 しごきの会木曜日の夜は千日前のワッハ上方地下にある「baseよしもと」での「文珍・南光・鶴瓶+1しごきの会」に行ってきました。

この会は名前の通り、文珍、南光、鶴瓶の三師が前座を務め、若手(後輩)がトリを務めるというもの。しかも噺はネタおろし(初演)または口演回数が少ないものだそうで。文字通り若手をしごく会でした。

今回は月亭八方門下の月亭八天さん。今年で藝歴20年になる噺家さんです。
なおトリの若手は「成田屋看板」とし、当日までのシークレットとなっているようですが、たまたま見た八天さんのブログに、今回の「しごきの会」のことが書いてありました。私の中ではシークレットではありませんでした(笑)

本日の演題は以下の通り。

堪忍袋」笑福亭鶴瓶
稽古屋」桂文珍
つぼ算」桂南光
土橋萬歳(どばしまんざい)」月亭八天

開口一番は鶴瓶さん。藝歴30年を超えるかたがトップバッターとはなかなか珍しいです。これも若手をしごくため。
会場はぎっしり満杯でしたが、若いOLさんや会社員が多し。明らかに島之内や田辺のそれとは違っていました。反応も最初は大人しめで、鶴瓶さん、文珍さん、南光さんと進むうちに、お客さんの笑い声が増えていきました。

鶴瓶さんは堪忍袋を表すのに手拭いを使わずに、実際の袋(巾着袋)を用意していました。可愛い柄のものでした。

2番手文珍さんがマクラで「成田屋看板」八天さんの人となりを紹介。学究心高い彼のことを「彼には2つの過ちがあり、その一つは師匠を間違えて選んだこと(笑)」と仰ってました。
八方さんは巧い人だけど、高い学究心となれば、米朝さんに直々弟子入りのほうがいいのか?(笑)
・・・でも月亭は米朝一門だし。因みに八天さんは米朝さんのひ孫弟子にあたります。

文珍さんは本編は「稽古屋」を披露。踊りのお師匠さんは先日の島之内寄席での小米朝さんのほうが雰囲気出ててよかったです。

南光さんは「つぼ算」を披露。壺屋さんの番頭をトリックにかけ、壺一つ買うの値段で2つ買おうとする噺。以前、都丸さんのを聴いたことがあります。

中入りナシで(10分くらいトイレ休憩は欲しかった。2時間以上落語を聞き続けるのはしんどい)八天さん登場。

「土橋萬歳(どばしまんざい)」はこの日がネタ卸しだそうです。
以前、米朝さんのCDで聴いたことがあるくらい。実際に大阪で演じる上方の噺家さんはいないですね。笑いの場面が少ないので、演じられないのでしょうが、忠義を通す番頭の話は現代では通用しないのかな?
この日聴いた八天さんのは季節やサゲが米朝さんのと変わっていました。
「土橋萬歳」はもともとお正月の噺だそうですが、今は夏だし、夏の噺になっていました。独自に工夫されたのですね。

御三人の後の緊張とか、ネタおろしもあって、より笑いの少ないように思いました。序盤は米朝さんのなぞっているようでしたが、徐々に八天さん乗ってきたように思いました。

私は「土橋萬歳」のような芝居が入る噺は好きなので、他の噺家さんにもしてもらいたいです。

リンク:八天ワールド(月亭八天さんホームページ)

会場のbaseよしもとの中は演芸場というより下北沢の小劇場のような雰囲気。席数300もないかな?
椅子は座高が高め。若手藝人おっかけの女子高生がちょっとしか腰掛けずに騒ぐのならちょうどいいのかも。落語をじっくりに聴くにはしんどいなと(苦笑)。それもあって舞台の演者はよく見えました。
あと300人もなキャパなのにマイクが使われていました。この日の模様を公開する訳でないのなら、地声だけでもいいのでは? 御三人は地声で十分通るだろうし、しごき対象の若手にもいい修行になりますよ。

あとbaseよしもとのスポンサーに「オロナミンC」が付いていることもあり、オロナミンCの1本サービスがありました。入場時に手渡されたコインを会場内のオロナミンCの自販機に投入すると、オロナミンCが出てくる仕掛けでした。
なお会場内はそれ以外の自販機はなし。お茶とか飲みたければ持ち込まないといけません。

あと会場が(吉本若手藝人のホームグラウンドである)baseよしもとなのは、この会の主催が吉本興業であるのと、「若手のしごき」がテーマだからというのがあるのでしょう。

リンク:baseよしもと

(2006.8.31 1:07追記)
月亭八天さんが、「しごきの会」のことをブログ(下記リンクより参照)に書かれていましたが、『土橋萬歳』について御三師とも評価されていたことに八天さん本人も感謝・感激の様子。何よりです。
私も後半の『夏祭浪花鑑』を導入した仕草は様になっていたと思いましたし、ぜひ八天さんの十八番にしてほしいと思っています。

リンク:公開自由日記「八天登場国」