鶴橋・雀のおやど28日金曜日の夜は、鶴橋・雀のおやどでの桂九雀さんの会にいってきました。
「落語の定九日」は落語作家の小佐田定雄さんが書かれた新作や掘り起こされた作品を九雀さんとゲストが口演するというもの。
(画像は前回開催時のもの。)



この日の演目は以下の通り。

たいらばやし』桂九雀
『牧童酒(ぼくどうざけ)』(小佐田定雄・作)桂坊枝
(中入り)
鼎談 小佐田定雄・桂九雀・桂坊枝
高尾(九雀版)』桂九雀

19時開演。
トップは九雀さんの『たいらばやし(平林)』。眼鏡かけたままで登場されました。
子供たちの落語教室の講師を担っている九雀さんは、この噺を子供たちの前で演るとウケが良いので、大人の観客の前でも試したくなったのだそうです。
前座噺の、この噺ですし、20年以上のキャリアをもつ九雀さんなので、流石の噺っぷりで、ツボでちゃんと客席を沸かせてました。
因みに、客席の最前列は落語教室の生徒さんらしきお子さん達が座ってましたが、反応よかったです。

九雀さんに入れ替わって、桂坊枝さん(文枝門下)登場。
坊枝さんはえべっさんの顔立ちに似合わず、マクラでは毒を吐いていました。
#ブラック坊枝でした(笑)

本編は小佐田さん作の『牧童酒』。西部劇の世界(南テキサス)が舞台。
西部劇の世界が江戸っ子弁で訳されていることに疑問があったという。西部(ウエスタン)の噺なら、日本語もウエスタン(つまり関西)の言葉で訳すべきだろう・・・てことで、話し言葉は大阪弁でした(笑)
思い切り上方落語の世界で、固有名詞だけ「横文字」という、その違和感の妙を愉しめました。
主人公のボブは酒場(バー)に入り、杯を重ねるごとに大人しい人格が豹変していく様は、古典の『らくだ』を彷彿をさせるものがありました。
坊枝さんはお酒呑みの仕草が巧いかたやと思いました。
なお『牧童酒』の「牧童(ぼくどう)」とは「カウボーイ」の和名だそうで。

ちなみに今回のお茶子は、坊枝さんの娘さん(小学校高学年くらい?)が担当していました。

中入り明けは、小佐田さん、九雀さんも登場し、鼎談。
今回、高座にかけられた噺について座談でした。

トリは九雀さんの『高尾(江戸落語相当:反魂香)』。
今度は眼鏡を外して登場。
『高尾』は桂春團治さんの十八番だそうですが、春團治さんに稽古をつけてもらうと、教えてもらった型でやらなければならないのらしい(三代目は厳しいのですね)。
この噺は、今まで他の噺家さんが演じているけど、その型だと春團治さんの口演がイチバンおもしろくなっているという(笑)したがって、春團治さんより習わず、小佐田さんの協力で噺を再構成して、口演することにしたそうです。

九雀さんバージョン(私は春團治さんの口演は聴いたことがありません)は違和感なく愉しめましたが、お香を焚くことによって出てくる「高尾」は、春團治さんやったら、美しいやろうなと正直に思いました。

午後8時半ごろ終演でした。


リンク:落語工房(九雀さん主宰の事務所)