6月15日土曜日の昼は、「田辺寄席」の昼席へ。
第644回田辺寄席
小雨模様の中、会場入り。
到着した時点で、文太さんの「開口0番」が始まっていました。

演目は
開口0番 桂文太
米揚げ笊(いかき)』笑福亭呂竹(ろちく)
堪忍袋』笑福亭遊喬
淀の鯉』(中川清・作)桂九雀
(仲入り)
よもぎ餅』桂文太
へっつい幽霊』笑福亭遊喬

三味線:はやしや薫子
鳴り物:桂む雀
お茶子:仁賀木恵子

文太さんの開口0番は「東の旅」。
上方落語の旅ネタ「東の旅」の下りを、下座を交えて披露されてました。
文太さんは、浅紫色の着物を着ておられた。蒸し暑い中での観賞だったので、見た目だけでも涼しそうでよかったです。

トップバッターの呂竹さんは「米揚げ笊(いかき)」。
声量豊富な呂竹さんに合うた噺。
頭を丸めている呂竹さんですが、スポットライトの直射で額に汗でした。

遊喬さんの一席目は『堪忍袋』。
堪忍袋に使われてた手拭いのデザイン、五枚笹(笑福亭の紋)が綺麗に入ってて、よかったな。
その前のマクラでの「あべのハルカス」での買い物客のエピソードが如何にも大阪の人らしくておもろかった。
アベノ界隈は大きな再開発で様変わりしたけど、そこへ向かう人々は替わってない大阪の人たちです。
これからも替わらんと思いますし、そうなってほしくないです。

中トリは九雀さん。メガネは掛けておられませんでした。
前とヘアースタイル替わって2回目かな。
噺は今回の目当て『淀の鯉』。
桂米朝さんが先代米團治に入門する前に、作家正岡容(まさおか・いるる)に師事していた頃に創作した噺だそうで。だから本名「中川清」名義の作。
九雀さん以外にも米團治さん、吉坊さんが手がけられているようで。

大まかな筋は以下のみのさんレポートを読んでいただくとして。
(リンク:20130111「桂米團治独演会@銀座ブロッサム中央会館」観賞レポ@MASARUのブログ

噺の途中で場面転換して、突然川の中の鯉の親子に鯉視点が映るのには驚きました。
九雀さんは「お客さんついてきてね」。
その後は、米團治版とは違ってて、より原形に近いのかな。
米團治版のは「恋愛活劇」に替わってましたが。

それにしても入門前の20歳でこれだけの作品を拵えはったもんだと。おそるべし人間国宝!!

仲入り休憩は15分。
大雨なので、テントが張られた会場中庭で、世話人会さんにより、お茶菓子が振る舞われました。
この仲入り休憩で、客席にこられていたゆうさんにご挨拶できました。

仲入り明けて、文太さん登場。
開口0番のときと違ったお着物でした。
噺は『よもぎ餅』で江戸落語『黄金餅(こがねもち)』を文太さんが上方に移入した噺。
「立川談志」「古今亭志ん朝」といった名人の十八番。それに敬意を表して『黄金餅』から『よもぎ餅』と改題されたのかと。
因みに何年か前の「大銀座落語祭」での志ん朝トリビュートでは、『黄金餅』の題で口演されたようですが。

お金にどろどろとした噺で人間の業(ごう)が出てて、ほんまえげつないのですが、文太さんの軽妙な語り口で巧く中和されてて、最後まで愉しめました。
地名を云う下りは、もっちゃりしてないほうがええですね。

文太さんの移入もの(いわゆる「贋作シリーズ」)はおもろい噺が多いので、上方の若い人に受け継いでほしいことです。

文太さんの後は、遊喬さんの2席目で『へっつい幽霊』。
噺の後半で脳天の熊五郎が出てきた幽霊に凄むところがよかったなあ。

因みに『らくだ』でも「脳天の熊五郎」は出てくるが、如何にも恐そうな名前(笑)

最後の抽選会は、次の予定があったので、聴かずに会場を後にしました。


リンク:
田辺寄席
笑福亭遊喬のホームページ
落語工房ホームページ(桂九雀さんのホームページ)