大阪、日本橋(にっぽんばし)にある「国立文楽劇場」。
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2014年に劇場開館30周年を記念して寄贈された3枚の緞帳が、通常の文楽公演での幕間に披露されています。
有料で販売されている文楽公演のプログラムには白黒写真でしか掲載されていない。
美しい文様と色彩の緞帳ですが、白黒なので、勿体ない…。

2019年11月の通常公演開催時に、偶々iPhoneで撮影していた3枚の写真画像がiPhoneに残っていましたので、それを。
#解説文は、文楽公演プログラムより引用。

第一緞帳「有職道長文様(ゆうそく みちなが もんよう)」
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平安時代の貴族・藤原道長が好んで和歌を書いた料紙は、色や柄の異なる和紙をちぎって貼り合わせたような模様で、「道長取り」といわれ、今日でも着物や帯の柄に取り入れられています。この「道長取り」の構図に、平安貴族の装束に用いられた有職文様である二種の丸紋が、いわゆる七宝繋ぎに割り付けられ、色彩も、歴代の第一緞帳の特長である緑系が踏襲されて、典雅な趣を醸し出しています。料紙には、和歌はもとより経典や絵画も描かれたように、この緞帳も、様々な催しを上品に引き立てることでしょう。

寄贈:近畿日本鉄道株式会社
   株式会社近鉄百貨店
   近鉄不動産株式会社
   株式会社近鉄エクスプレス
   近鉄技術ホールディングス株式会社
調製:株式会社近鉄百貨店
製作:株式会社川島織物セルコン

第二緞帳「四季扇面彩の舞(しきせんめん いろどりのまい)」
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これまでの第二緞帳の特長であった暖色系の色彩が踏襲され、鮮やかな色彩の扇面が舞う構図となっています。中央には、町娘の人形の衣裳を思わせる水色と赤の配色により、水面と桜の花が大胆に表現され、その周りを、大阪の地に因んだ梅が枝、紅葉、雪持ちの松葉や格調高い花菱文様などが、リズミカルに配置されています。明るく華やかに、そしてあでやかに謳い上げられた四季折々の風情をご堪能いただけることでしょう。

寄贈:株式会社竹中工務店
   株式会社きんでん
   三機工業株式会社
調製:株式会社近鉄百貨店
製作:株式会社川島織物セルコン

第三緞帳「蒼流悠松図(そうりゅうゆうしょうず)」
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松は、国立文楽劇場の緞帳にとって大きなテーマの一つで、開場時の初代から徐々に成長していく様が描かれてきましたが、今回は桃山時代の絵師・海北友松(かいほくゆうしょう)の「浜松図屏風」を基に、松が一段成長した姿を見せています。水面と浜辺を分割する装飾的な部分と、近景と遠景を描き分けられた写実的な部分とが、大胆な構図の中にバランス良く配置されています。青々とした流水は生命の源を感じさせ、水が人々の生活を潤し文化を発展させてきた水の都・大阪を象徴しているかのようです。

寄贈:大阪ガス株式会社
   サントリーホールディングス株式会社
   日本生命保険相互会社
調製:株式会社近鉄百貨店
製作:住江織物株式会社

リンク:
緞帳・美術工芸品|川島織物セルコン(緞帳と納入実績の紹介)
緞帳と緞通|納入実績(住江織物グループ)
e国宝 - 浜松図屏風


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