「MOVIX堺」でのレイトショーにて。
毒母からのＤＶと売春の強要、薬物依存から懸命に更生しようとする少女の物語。
主人公の少女を河合優実が演じきった。
家族の為に、自らを壊して生きてきた彼女が、他者との繋がっていく中で、生きる事の肯定と意味を与えられ、更生に向かって行くのだが、理不尽な現実な彼女に影響を及ぼし…。
実話がベースの為か過度な演出を排して、自然な音でリアルな芝居を積み重ねている。
主人公の少女を河合優実が演じきった。
実際にいるかのようだった。
人物像を一から落とし込む作業を監督とともに進めていったようだ。
毒母の河井青葉がリアルに本当に毒母だった。彼女の顔を見ただけでホラー状態だった。
それにしても、自らの腹を痛めて産んだ実の娘に金を作らせる為、売春を強要する母親が居ることを。
救いがなかった。
内容が重く、救いがなく、カタルシスも感じるところがないけども。
彼女が勤務した更生施設のトップが毒母にかけた言葉に救われた。
上映館が少ない。
東京の新宿武蔵野館は連日満席なようですが。
もっと多くの映画館で上映されてほしいです。
（出演者は敬称略）。
リンク：
・あんのこと : 作品情報 - 映画.com
・河合優実、「誰かを生き返す」ということ。| 救いやカタルシスで終わらせない映画にこそ、私たちは希望を立ち上げる。逆転不可の現代社会を描く映画「あんのこと」 | Hanako Web
・「メイクで薬物依存の皮膚を再現」河合優実の役作りメソッドを変えてしまった少女「杏」の存在の大きさ
